やあやあ、前回でとりあえず戦車砲を撃って、照準の付け方もわかっただろう。
今回はそれ以外、戦車砲を撃つ手順、機械的な面での事を教えてあげようじゃないか。 結論だけ見たい人はココから移動しなさい。 | |||
あの…テクニックはともかく手順は最初にやっておくべきことでは? | |||
何を言うか。そんな事を最初にやってもつまらないだろうが。
撃つ以外の事は興味のない人も多いだろうからね。では始めよう。 まずは最初に確認しておこう。兵隊に最も必要な能力はなんだと思う? | |||
そんなの決まっています。健康な肉体と身体能力です。
最前線でドンパチやるんですから体力がないと話になりません。 | |||
まあそれもあるな。でもな、兵隊ってやつはどんな人間でも使いようがあるもんだ。
それに兵隊向けじゃない人間は最初の検査で弾かれるから除外しておけ。 さて、兵隊に必要な能力とは何かね? | |||
そ…それは…… | |||
いいかね、兵隊に必要な能力は命令に従う事!!
仮にオリンピック級の身体能力をもっていようが、ゴルゴ級の射撃能力をもっていようがコイツがないと話にならない。 漫画やアニメに出てくるようなクソガキ兵隊なんぞ危なっかしくて使えん。勝手な判断で命令を無視をされると、最悪の場合隊、そしてさらに上級の部隊まで迷惑を被るんだ。 | |||
服従が兵隊の素質…ですか。 | |||
一応言っておくが私は兵じゃなくて下士官だぞ。士官から兵隊を預かる立場だ。 この辺の軍人のあれこれについては別途コーナーを設けるからそちらを参照しなさい。 | |||
ザフ子は士官候補ですけど。 | |||
まあそういうわけでクルーは戦車長には絶対服従! | |||
絶対服従…ですか? | |||
その通り。いいかい、戦車長は戦車の頭脳だ。もっとも視界のいい位置にいて、他の任務から離れて考える事に専念できるようになっている。
まあ戦車によっては戦車長が他の任務を兼任している事もあるけど。その場合は指揮能力が大幅に落ちる。 | |||
あたしは不平も不満も冗談も言うけど、戦車長の言う事はちゃんと聞くぞ。特にうちのボスは怒ると怖いし。
そのあたりは信頼関係が大切だから、クルーとの意思疎通はちゃんとしておこう。戦車長が尊敬に値するなら特にね。まあ顔を立ててあげるのさ。 | |||
ほう、では貴様は貴様なりに私の顔を立てていたつもりだったのか。
その割に随分と足を引っ張ってくれたもんだ。 いったい何度私が貴様のために頭を下げたが覚えているのか? | |||
ぼ、ボス!? | |||
誰がボスだ! | |||
m9 | |||
指をさすな、指を!!
ザフ子候補生、クルーにとって戦車長の命令は絶対だ。兵・下士官が命令を無視するなど許されん。 私ももっと素直な砲手がいたらもっと出世していた事だろう。 指揮官の命令に対する解釈についてはプロシアのウィリアム皇太子の言葉を参考にして自分で考えろ。 「階級はなんのためにあたえてあるのか? 命令違反する時を判断できる者にあたえられているのだ。 規則通り、命令どおりするだけなら、貴様は将校ではなく、兵士でよい」 | |||
騎士鉄十字授与者が何を言ってるんですか。十分に出世したでしょ。
一緒に絵ハガキ用の写真を取った時のこと忘れたんですか? | |||
絵葉書? | |||
騎士鉄十字章は英雄の証だから絵ハガキの写真くらいにはなるさ。
戦車長の場合は希望でクルー全員の写真を取ったのさ。 軍隊内での絵ハガキはマニアのコレクトアイテムになっているくらい種類が豊富なものなんだぞ。私も管理人も何枚か持ってる。 | |||
それは凄いです。 | |||
(貴様だって問題を起こさなかったら騎士鉄十字は可能だったんぞ) | |||
ともかう軍人なんだから自分の任務と義務は果たして当然。
それができないなら銃殺されてもしかたがないぞ。自分のミスで味方が死ぬのは気分が悪いぞ。 上官によっては非常に厳しい人もいるし。 | |||
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ぎ、ぎ、義務は絶対に果たします!
命令にも服従です! だからその人だけは勘弁して下さい。 | |||
いや、たしかにあの人は一番上官にしたくないな。
じゃあ、こんな上官はどうだ?
| |||
もう勘弁して下さい…。 | |||
ところで意思疎通、信頼関係。具体的にはどんな感じにすればよいのでしょう? | |||
愛称で呼び合える程度の中にはなれってことかな。もちろん愛称で呼ぶのは周囲に他人の目がない時な。
もちろん前提条件として、戦車長は自分の指揮が正しい事を示す、クルーは自分たちの力量がある事を示す事が含まれているぞ。 | |||
軍隊的なレクリエーションとかも重要そうですね。
教官殿はどんな事をやってます? | |||
あたしか?東部戦線ではクルー総動員で鶏の捕獲をした事なんてあったぞ。
あとは戦車長と組んで、他の戦車の連中からカードで給料を分捕ったりした。恨みを買っても仕方ないから、ほとんど後から返してやったけどね。 | |||
………。 | |||
倍プッシュだ…。 | |||
(多分この人足引っ張ってばかりなんでしょうね。性格ギャンブル向けじゃないです) | |||
…戦車長が他の任務を兼ねると、具体的にはどんな問題が起こってしまうんですか? | |||
例えば戦車長が砲手を兼ねる事がある。この場合、砲を使っている間は周囲の状況を判断できない。
その間に他の敵が現れたら大変だろうなぁ。何もなくても、砲を使い終わった後にまた状況判断をしなおさないと。 戦場じゃそんな時間は致命傷になってしまうかもね。 | |||
それはFPSで狙撃中に後ろから攻撃されるようなものです。 | |||
FPS?ああ、ネットゲーのアレか。DOOMとか。アレは楽しいな。FPSをやると周囲の状況把握が重要な事がよくわかるな。
廃人にならない程度にやってみるといいかも。 | |||
別にパンツァーフロントでもやれば問題ありません! | |||
たしかにそれならネット環境も不要だ。
ともかく目まぐるしく変わる状況には常に対処しないといけない。その為に戦車長は常に周囲に気を配って指揮する。 そんな中で攻撃目標を見つけたら、砲手にも仕事がやってくる。 | |||
目標を確認したら、まずは装填する砲弾の種類を支持。装填手が砲弾ラックから砲弾を取り出して装填。 | |||
戦車の砲弾にはどのような種類があるんでしょうか!? | |||
時期や戦車にもよるけど、とりあえずこれだけは覚えておけってのを言ってやろう。
徹甲弾、高速徹甲弾、成形炸薬弾、榴弾。これだけ、簡単だろ。榴弾の場合は信管の起爆方法も忘れないように。 砲弾の種類についてはあたし以外の誰かにやってもらいなさい。あたしはやらん。 | |||
その方がいいみたいですね…。 | |||
装填がすんだら今度は砲手へ目標の指示だ。
指示の内容は「方向・距離・対象」この3つ。絶対に聞き間違えないように。 | |||
戦車の攻撃対象とはそんなに種類があるんですか? | |||
色々あるぞ。戦車はまあわかるだろ。
あとは歩兵、トーチカ、砲、陣地とか。 | |||
さてさて、目標を指定されたら照準をつける。距離は戦車長が指示するが、きちんと自分でもチェック。異なるようだったらクロスチェックをするように。 | |||
こうして照準をつけて、戦車長の指示で発砲。あとはまた指示を待つわけだ。あと撃つまでの間に中止や目標変更する場合もあるから、その場合も指示に従うように。
発砲後は戦車長が戦果を教えてくれるから、外したりした場合はそれを元に砲を再照準。 砲手の腕を活かせるかどうかは戦車長にかかっている。キミもいい上官がくるように祈る事だ。 | |||
教官殿は戦車長殿を信用してるんですね。
失礼ながら性格的に反りがあっているようには思えないのですが。 | |||
さっきも言っただろ。信頼関係。
もちろんあたしが戦車長を信頼しているのと同じだけ、戦車長もあたしを信頼していると思っているぞ。 しょっちゅう説教されたり、戦車長席から足蹴にされたりするけど、あたしが問題をおこした時は必ずかばってくれるんだ。 | |||
それって普通の上官なのでは…。 | |||
かばってくれない上官も多いだろ。日本のジエータイとやらでも上層部の責任逃れの話をよく聞くぞ。 | |||
自衛隊の事はよくわかりません。
あと、下にばかり厳しいのは日本の伝統で別に自衛隊に限った事じゃないですよ。 | |||
まあそんな事はどうでもいいや。じゃあ次に砲撃のテクニックについて少しだ。
遠距離射撃の時のコツを教えてやろう。遠距離だと距離が分かりにくいのは前に説明しただろう。 | |||
はい。目標が小さくなって正確な距離を計算できなくなってしまいます。 | |||
そこで砲撃の方法があるわけだ。距離があやふやな対象に砲撃する場合は、まずは少し遠くを想定して撃つ。
これだと運が良ければあたるし、ほとんどは外れるだろう。次に今度は想定距離より手前に撃つ。今度は手前に着弾。両方の着弾の誤差を利用して距離を求めて撃てば命中弾を得られるわけだ。 これは砲兵の使うテクニック。 | |||
でも相手が動いていたらどうすればいいんですか? | |||
こっちに向かってくるなら簡単じゃないか。射程に入ったら撃てばいい。
ドイツの光学機器は世界一だ。ドイツ戦車の射程は光学機器の性能もあって長い。アウトレンジ戦法(相手の射程外から攻撃)が可能なのだよ。 ドイツ戦車が数倍の敵相手に戦えたのも、このアウトレンジ戦法によるところが大きいのだ。 | |||
ナチスの科学は世界一イイイイ!!ですね。
うちにはライカのカメラがありました。あれもドイツ製でしたね。 | |||
あたしもカール・ツァイスの双眼鏡を愛用しているぞ。
余談だけど、軍用の双眼鏡には戦車の照準器にあるのと同じシュトリヒがある。これも同じ方法で距離を計算できるわけだ。指揮官の必所品だな。 | |||
では今度は戦車砲について説明してやろう。装填手の領分もあるが、分けるほどの分量もないので一緒に説明してあげようじゃないか。
私がさんざん撃ったパンターの主砲だ。 | |||
凄い重量感ですね…。各部を動かすのがとても重そうです。 | |||
そりゃそうだ。戦車の正面装甲を貫徹できるまで砲弾を加速する砲がヘロヘロなわけがない。
ではます砲弾の装填するところからやってみるか。では実際に装填してみる。そこが装填手の立ち位置だ、立ちなさい。 じゃ、ここは戦車長殿お願いします。 | |||
よろしい。では装填手の任務を教えてやる。やる事は簡単だ。普段の仕事は砲の保守。砲の各部に異常がないかチェックする。
主砲の開閉器を確認しろ。 | |||
……問題ありません、開いて、閉じられます。 | |||
では装填だ。状況に応じて私が指示をするから、貴様は砲弾を主砲に装填するだけでいい。 | |||
それだけですか?簡単です。 | |||
簡単だから装填手は一番下っ端なんだよ。 | |||
ただし!砲弾は複数の種類があるから絶対に言われたとおりの砲弾を装填しろ。
もし間違えようものなら最悪の場合敵の反撃でこっちがやられるぞ。 | |||
と、とはいっても砲弾の見分け方がわかりません! | |||
砲弾の弾頭部分の色で見分けろ。
徹甲弾、高速徹甲弾、成形炸薬弾、榴弾、煙幕弾を覚えていればなんとかなる。 | |||
はい!どの弾がどの色でしょう!! | |||
徹甲弾は黒、榴弾は黄色、特殊榴弾はオリーブドラブ。他は資料がない!!資料見つけたら教えてやる!! | |||
………。 | |||
そんな顔をするな!
調べれば調べるほど新たに知ったこと以上に別の知らない事が出てくる世界だ! | |||
まあ砲弾そのものにもきちんと識別方法が書いてある。薬莢部分に黒で
使用する砲の種類 装薬充填重量 装薬の種類 装薬の製造場所、年、ロット 弾薬の製造場所、年月日、責任部署 弾頭部に赤で 信管組み込み責任部署、組み込み年月日 炸薬の種類 炸薬の製造ロット、充填場所、年月日 これの情報が記されている。 | |||
これは1940年以降の話で、それまでは薬莢の底部に白ペンキで情報が記してあったんで、非常に分かりづらかった。
対戦車砲用と戦車用じゃ外見殆ど一緒なのに互換性がないから、まったく! | |||
それでは実際に装填してみるぞ。
コッキングレバーを操作して開閉機を開け!
装填 弾種徹甲!! そこにある訓練用の砲弾を装填しろ。重量は本物と同じだけある。 | |||
こ、これが徹甲弾。お、おもっ!! | |||
まだ装填するなよ。いいか、装填する時は薬莢底部から押し込む。この時は必ず握りこぶしで押し込め。
いいな、絶対に指を伸ばした上で押し込むな! 押し込んだ後は素早く手を引き抜くように。 | |||
そ、装填!! | |||
よくやった。いいか、よく見ろ。砲弾を装填すると開閉機が閉鎖する。
これに巻き込まれて指を失う奴が必ず出てくる。その為に手際よく指を延ばさずに装填するように。 | |||
はい!! | |||
この後は私の仕事だな。まあ今回は撃たないから一つ講義をしてやるか。
パンターの主砲に限らず、ドイツの戦車砲は雷管が衝撃式じゃなくて電気方式で発火するようになっている。 さっきの動画でも薬莢底部に電線が伝わっているのを説明していただろ。 これが対戦車砲だと激発式だな。 | |||
電気が必要な雷管だと扱いが面倒な気がしますが? | |||
衝撃式と違って事故がすくないだろ。戦車なら必要な電力は確保できる。
それに電気式だと雷管の火薬を均一に爆発させる事ができるから安定した効果が望めるのだ。 | |||
なるほど。 | |||
では砲弾を取りだすぞ。コッキングレバーを操作して開閉機を開く。
その後に強制排莢レバーを操作して無理やり砲弾を取り出せ。 | |||
ふん!ふんっ!! | |||
……出てきません。 | |||
そういう時はハンマーでレバーをぶっ叩くんだ。ほら、そこにあるだろう。 | |||
今回は人力で取り出したが、戦車砲は撃った後に砲が後退すると薬莢が排出される。そしてそばにある薬莢受けに空薬莢が落ちるようになっている。 | |||
自動何ですか?てっきり人力で排出するものだと。 | |||
薬莢の底には出っ張りやヘコミ(リム)があるだろう。そこにエキストラクターという装置をひっかけて、後退の衝撃を利用して排莢するのだ。
この辺の構造は銃の構造でやるそうなので省略。やらなくていい事はやらないのだ。 | |||
排莢だが、たまに薬莢がやけつく、あるいは鉄製薬莢のせいで薬莢がへばり付いてしまう事があったりしてしまう。
こんな時はさっきと同じように強制排出レバーをハンマーでぶっ叩いて無理やり排出するしかないな。 (鉄製薬莢だとたまにリムが千切れたりもするんだよな…) | |||
でてきた薬莢はどうすればいいんでしょう。 | |||
暇を見つけて捨てるに限る。脱出ハッチからポイ捨てだな。それまでは転がしておくしかない。
足もとは常に気をつけるように。 | |||
それと…まあ…一日単位で車内に閉じ込められた時のトイレ代……なんでもない。 | |||
?? | |||
何でもないんだ!!
東部戦線じゃ狙撃兵が一番怖い相手だったんだよ!!戦車相手ならどうとにでもなるだよ!! | |||
…触れない方がよさそうです。 | |||
次に手入れについて。メンテの基本はグリースだ。物理的に壊れてない限り、グリースをしっかりつけておけば正常に動作してくれる。
メンテの時には古いグリースを落として、新しいグリースをきちんと塗っておくように。 | |||
汚れが少しでも付着していたら、朝まで砲弾磨きと歩哨任務です!! | |||
よろしい。整備のもう一つの仕事が砲身内部の掃除だ。これは戦車の道具の中に専用のクリーニングロッドがあるから、これを突っ込んで掃除すればいい。
縦笛の掃除と同じ感覚だね。 | |||
でもそんな棒があったら凄い邪魔なような…。 | |||
ちゃんといくつかに分解できるようになっているから安心しなさい。 | |||
清掃は終わったようだな。今回砲弾を使ったわけだが、当然補給が必要になってくる。
都合よく砲弾を持ってオペルがやってきたから砲弾を車内ラックに積むぞ。 | |||
はい!!でもどこから砲弾を積み込むんでしょうか。 | |||
砲弾専用のハッチはないから、乗員用のハッチから積み込む。
地面で砲弾を渡す役、戦車の上でそれを受取って車内の人間に渡す役、車内で受け取った砲弾をラックに搭載する役の3人でやるぞ。 ハイネマンは車内、わたしは地面をやる。貴様は戦車の上で作業をしろ。 | |||
ヤヴォール! | |||
やぼーる! | |||
お、重い!しかもこれを上から下への運搬。こ、腰にくる…。
キ、キネシスモジュールがあれば。 | |||
くぉらっ!!弾頭を下に薬莢を持つな!!
重い弾頭部分を下にすると接合が緩むだろうが!! | |||
し、失礼しました!!重い…あと何発積めばいいんでしょう。 | |||
戦車ごとに定数が決まっているからその通りに積め。(資料がないんだよ、資料が) | |||
ヒッヒッフー、こ、これで定数…。 | |||
定数積んだな。…ここからは現場の判断で……ともかく詰めるだけ積むぞ。
一発多く積んでおけばその分生き残れる可能性が増えるからな。 | |||
ま、まだ積むんですか!! | |||
この時何気なく追加で積んだ一発が、彼らクルーの命運をわけるのだった。 | |||
いや、生存のフラグの振りして苦戦フラグ立てないでください!! | |||
それと機関銃の弾も忘れるなよ。 | |||
!!
(戦車に乗って華麗にキャッキャウフフのはずが…肉体労働ばかり) | |||
とりあえず応用編は以上だけど、他にも戦車砲について何か質問があれば今後も答えられる範囲で答えていくつもりなので、よろしくな。 |
ここで余談を一つ。双眼鏡の話が出たが、戦場において遠くが見える事は非常に重要だ。
そこで双眼鏡が必要なわけだが、一昔前は非常に高価な品だった。 | |
たかが双眼鏡が?今なら大型量販店で売ってるような品でしょ。 | |
光学機器で重要なので精度だろ。安物は歪みが大きいからすぐにわかる。それについ最近まで、いや今だってカメラのいい物は高価だろ。
で、その精度が高い双眼鏡をつくるのは非常に大変だったわけだ。この辺の事情は、東郷元帥が日本海海戦で私物の双眼鏡を使っていた事でもよくわかる。 | |
何、アレって私物だったの? | |
私物。カール・ツァイス製の非常にいい双眼鏡でな。高価な双眼鏡は支給されたりしなかったわけだ。
この双眼鏡は今でも三笠にあるぞ。三笠の記念館は色々と見る所があるから、機会があったらぜひ足を運んでみてくれ。 横須賀だからコミケ帰りにもちょうどいいぞ。 | |
たかが双眼鏡がねぇ…。 | |
戦記モノなんかでは、指揮官が戦争開始に先立って双眼鏡を質からだしてくるなんてシーンもあるな。
まあこんな感じで、今では当たり前の事が当時ではそうでない事が多いわけだ。二次大戦の話をする時には是非ともこういった先入観は捨てて楽しんでもらいたいものだ。 | |
・車長には絶対服従。クルー内での意思疎通は日頃から大切に。 ・戦車に搭載する砲弾にはいくつか種類がある。弾頭の色で識別できる。 ・砲弾を装填する時には必ず握りこぶしで込める。伸ばしていると閉鎖機に指をちぎられる。 ・ドイツ戦車の砲弾は電気発火式。 ・排莢に失敗したら人力で排出。最悪の場合砲口から無理やり押しだす必要がある。 ・鉄製薬莢は排莢失敗が多い。 ・砲弾の補給は人間用のハッチから行う。 |