ゼーガペイン

No.4794

「先輩。昔の俺はどんな奴だった?」
「……聞いてどうするの?」
「悩んだ時、昔の俺ならどうしたかってな!」
「辛い事全部自分で抱え込んで、全部背負って戦う……」
「え……」
「そして……自滅したわ……」
「……そんな俺は、いらねぇーっ!」
 
[十凍 京]
[三崎 紫雫乃]
ゼーガペイン 第09話
 過去の記憶を失い、今の自分の在り方に迷った主人公・京が、過去の恋人・紫雫乃に対して問い、その答えを聞いて出した結論。
 ただの熱血馬鹿ではなく、思い悩みながらも決して振り向かず歩みを止めない真直ぐな姿勢の、今時珍しい主人公だったのでは……。
↓ネタバレ反転↓
 この作品自体、生き残った人間は1人もおらず、全員が量子サーバ上のデータでしかない上、戦い、傷付けばそのデータが破損し、二度と戻れない可能性さえあるという、非常に重い設定。
 しかし、主人公の京がひたすらに真直ぐ前向きだった為、見ている方は毎回安心して見れました。
 毎回、熱い台詞や場面が背景の重さを払拭してくれます。

(リュウ・アオイ氏)

No.4793

「私の代わりに、毎日ピエタにご飯をあげて……」
「……ア、アーク……」
「忘れたら……許さない……」
「逝かせてはくれないのか、一緒に……」
「決めたの、私も……」
「俺には楽をさせないって言うのかっ!?生きて1人で茨の道を歩けって言うのかぁっ!?」
「一人なんかじゃねぇぇぇぇっ!」

(中略)

「クリス……」
「なんだい?」
「ワンちゃんの名前、何にする?」
「ピエタ、は、どうだい?」
「……素敵……」
 
[アーク]
[クリス]
[十凍 京]
ゼーガペイン 第11話
 幻体データの破損により、最早自我を保つ事さえできないアークが、宿敵を道連れにしようとする恋人・クリスを引き止め、言った台詞。
 後半は、データその物が修復不能になり、消滅してゆくアークを看取りながら、既に一度はした筈の会話を、笑顔で繰り返すクリス。
 正に愛を貫いた二人の思いとその別れ。共に、(男女だけど)漢でした……
 ピエタってのは、この話しの前半で2人が買った仔犬に付けた名前です。
↓ネタバレ反転↓
 アークの「忘れたら……許さない……」の台詞は何気に物凄く感情が篭ってて迫力がありました。女の情念って奴ですねぇ。
(リュウ氏)

No.4792

「誰だ?!」
「大丈夫か?!」
「オケアヌスの十凍 京と守凪 了子!」
「馬鹿野郎!お前等が出てきたら、陽動の意味がねぇだろ!!とっとと行け!!!」
「解ってる!けど、沈められたら終わりだろう!」
「そんな事絶対にさせるか!俺が信じられねぇのかっ!?」
「初対面で言うなっ!――大体、俺達の為に誰かが犠牲になるってのが気にいらねぇ!!」
「俺等の苦労を無駄にする気か?!てめぇ、体取り戻したらぶん殴る!!」
「誰をぶん殴るだとぉ!?」
「思いっきり蹴っ飛ばすっ!」
「何だとやるかコラァ!?」
「あのさぁ、京ちゃん……喧嘩するか戦うか、どっちにかにしよう?」
「……噂通りだ、やるな、十凍 京。」
「伝説のウィザードウィッチ、守凪 了子、貴女もね。」
「あ、はいっ!トガさんとメイヴェルさんも♪」
「これじゃあキリがねぇ!おい、十凍 京!!ありったけのQLをよこせ!!!」
「何だと?!」
「俺が一気に片を付ける……その隙に行け!」
「……わかった!」

(中略)

「貸しにしといてやる、十凍 京!今度逢った時、必ず帰せよ……」
「今度……必ず!」
 
[トガ]
[十凍 京]
[メイヴェル]
[守凪 了子]
ゼーガペイン 第22話
 ゼーガペインの中でも、珍しくゲストキャラ下手来る回の、しかもゲストキャラとのやり取り。
 回りは敵だらけで戦闘中。お互いに敵を倒しながらこの言い合い。
 当然と言うべきか、トガは貰ったQL(エネルギー)をありったけ使用した範囲破壊兵器で敵を一掃、京達を無事、送り出します。
 「貸しにしといてやる」「今度……必ず!」とか、熱い!
↓ネタバレ反転↓
 最終話の数話前、敵本拠地に突入する直前の戦いで、この戦いに勝利すれば皆めでたく生身で復活。失敗すれば全人類がデータ上でも消滅するという、生死を別つ戦場でこれ!まさに戦友との邂逅!!
 重い話しなんだけどこういうののお陰でとてもワクワクしながら見れます。

(リュウ氏)

No.4791

「わかんねぇ……
 てめぇの御託がどんな意味を持つのか、俺にはわかんねぇ……だけど……
 俺の拳が!俺の上腕二頭筋が!!俺の魂が怒り狂ってる!!!
 俺はてめぇが大っ嫌いだっ!
 何があってもてめぇの仲間になんかならねぇ!!」
「交渉、決裂だな!」

(中略)

「俺達もナーガだと?冗談じゃねえ!俺は俺だぁ!!
 てめぇは!絶対に許さねぇぇぇぇぇっ!!」
 
[十凍 京]
[ナーガ]
ゼーガペイン 第23話
 ラスボスである「ナーガ」より「仲間になれ」と言われた際、京が返した台詞。
 頭悪いんだか悪くないんだか解らない主人公ですが、その信念と生き様だけは間違いなく『漢』と断言できます。
↓ネタバレ反転↓
 「解らない」とただ韜晦されるより、感情論であれ自分の想いを正直に現し、「敵」と対峙するこの男の心意気を、某種の主人公に見習わせたいです。
(リュウ氏)

No.4790

「京……キミには色々と辛い役目を負わせたな。すまなかった……」
「よせよ、今生の別れみてぇで、縁起悪ぃ。」
「ふっ、私が目的の為に手段を選ばない事は、よく知っているだろう?」
「ふざけんじゃねぇ!1人で格好付けたまま、あの世になんかいかせねぇからなっ?!
 勝手に死んだら、パンツ一丁にして、顔に落書きしてやるっ!!」
「京!?」
「ふふっ、キミとそんな学園生活も、送ってみたかったな……
 ――私はずっと幻体修復の研究を続けてきた。私の体を使ってね……
 そのプログラムが完成すれば、ミナト、キミの欠損したデータも……」
「司令……」
「私のオリジナルに接触したまえ。そうすれば、道は開ける……」
 
[シマ]
[十凍 京]
[ミナト]
ゼーガペイン 第23話
消滅しつつある司令・シマが、これまで事ある毎に言い争ってきた京に対し掛けた、初めての侘びの言葉と、それに対する京の答え。
 ただの拡散したデータから、使命の為に作られた人格が、友としての感情を現した瞬間。
 彼もまた、仲間であり、友であり、漢でした。
↓ネタバレ反転↓
 なお、副指令であるミナトはシマに対して片思い。
(リュウ氏)

No.4789

「イリエ、クロシオ……つき合わせて、すまな……か……った……」
「そんな……!」
「最後は自分で……選んだ道ですっ……!」
「ん……行け……」
「はっ……司令は?!」
「(首を振る)」
「そんな?!私も司令と居ます!ずっと居ますっ!!」
「今日まで……傍に居てくれて……ありが……とう……」
「司令……シマ司令っ……!」
「……行きましょう……」
「魂の戦いに敬意を評し、敬礼っ!……またどこかで、逢いましょう。」
「そう、願っている……」
 
[シマ]
[イリエ]
[クロシオ]
[ミナト]
[三崎 紫雫乃]
[AI・レムレス]
[クリス]
ゼーガペイン 第24話
 オケアヌス司令・シマの最期。冷静冷徹を貫いていたシマの、最期に見せた人間らしさ。というか、シマ司令自体はデータの寄せ集めなので、本来なら人間らしさを持ったかどうかという意味でも……
 敬礼で見送られる最後は、正に司令官冥利に尽きると思いました……知る限り、司令として理想的な有様を示した、五本の指に入る漢の1人です。
↓ネタバレ反転↓
 ミナト……永遠の片思いと思われたものが、有る意味ここに成就したというべきか……
(リュウ氏)

No.4788

消されるなこの想い
忘れるな我が痛み
 
ゼーガペイン
 ゼーガペインの、恐らくコンセプトとなる言葉。
 想いは消されてはならない。痛みを忘れてはならない。それらこそ、真の人類の進化を促すものである。
 この作品は熱いです。 
↓ネタバレ反転↓
 データ化され、痛みも想いも、あるいは仮初の如くなった人類。だが、その真の想いを、痛みを知る人類だからこそ、データのみで構成され、演算された進化の歴史を生きるだけの者達に打ち勝った。
 この魂に刻まれた想いも、体が訴える痛みも無意味では無いという、生命ある者としての尊厳を、忘れてはならないと訴えかける作品だと思います。

(リュウ氏)