なぜなにデスティニー
なんだか色々とありましたので、予定を変更してなぜデス1話増設です。
宇宙船艦の話その2です。
これで全22話か……最初は20話の予定だったのに。
予定通りにいくと思う方が可笑しいと思いましょう。
それで戦艦の話の続きです。まず飛んでくる破片について。
宇宙空間では爆発物の破片がそのままの速度を維持して突っ込んでくるから危険ではないかと指摘がありました。
94式37mm速射砲のエネルギーなんかを例にしてましたね。
大量の破片が飛んできてあぼんって奴ですか。
まず言わせてもらいます。現代の代表的な強固な装甲、戦車の正面装甲は120oAPFSDSを止められるのに、どうしてちっぽけな37ミリ砲を例とするのか。
120oAPFSDSの有効射程、距離4キロの敵に当たる間に失われるエネルギーは10%以下です。実質初速で当たっているといってもいいです。
つーか90式は自分の120oの零距離射撃に耐えられますよ。
ミネルバもEFPでダメージは喰らった物の、内部に致命的なダメージはありませんでしたな。
そうですね。しかも弾はAP系です。飛んでくるだろう破片は仮にエネルギーが同じだろうとAPに比べれば圧倒的に貫通力の点で劣ります。
破片の方が砕け散る可能性が高いです。それに本当に貫通を狙おうと思ったら相対速度が最低でも1200m/sは欲しいですね。
何か旧日本軍のチハたんを思い出すな………。
APFSDSは可能な限り重い材料を使い、矢の用に細くした砲弾にサボをつけて大口径から発射しています。
こうする事によってより効率よく、つまりエネルギーを一点集中して装甲を抜く事ができます。
同じエネルギーでも効率が全く異なります。エネルギーを限りなく効率よく使用する。兵器の大前提ですね。
また、戦艦は全周防御を施す事でしょう。しかもその装甲の厚みは、二次大戦クラスのだと数百ミリクラスです。
残念ながら第三世代戦車の装甲の厚みはどれも機密となっているから正確な値はわかりません。しかし数百ミリも施している事はまずないでしょう。
戦車より圧倒的に厚いだろう戦艦の装甲。この点から考えると破片程度では破壊されないと思われます。
大和だと場所によっては600o以上はありますよね。
また破片の発生過程にも問題があります。
破片が発生するとしたら、榴弾、ミサイル、もしく船体の爆発などですね。
でしょうね。
榴弾の破壊力は凄まじい物があります。しかし破片の一つ一つという事を考えるとあまりたいした事はないんです。
例えば40oクラスの榴弾だと、破片一つのエネルギーは拳銃程度しかありません。防弾チョッキの役割も砲弾の破片を止める事ですよね。ですからライフルは防げません。現代の砲はだいたい150oクラスです。それでも防げるのですよ。
対艦ミサイルも、あれはAP弾を敵内部に突っ込ませてから爆発するような構造になっています。一種のKEMですね。破片自体は大した事ありません。
一方の砲は火薬のエネルギーを砲身によって効率よく与え、しかも砲口の圧力差なども利用しています。破片とはそもそも比較対象になりません。
でも実際に艦は榴弾で大ダメージを受けていますよ。
それは内部に入って爆発するからです。室内での爆発は外での爆発よりも効率が良いです。
破片以外にも爆発の衝撃そのものが船体を破壊します。
……ドアノッカー
何か言いましたか?
ドアノッカー!!
……ナンです……急に。
思い出したんですよ。37o砲の話が出てきた時にずっと出そうで出なかった単語が。
ドアノッカー…二次大戦のドイツ軍の37mmPakのあだ名ですね。だいたい…RHAを最大で50mm以上抜けます。
大戦当初はこれでも実用範囲(登場当初は非常に優秀)でしたが、戦車が進化するにつれてドアをノックする程度の能力がないとこんなあだ名がつきました…。
ちなみに、当然のことながら同じ37oでも貫通力は日本製よりも上です。だいたい新砲塔チハの47o並の威力があったような。
37oなんて装甲からしたらはっきり言って実にどうでもいい相手だって事ですね。
宇宙でだったら駆逐艦でもこれに対抗できる程度の装甲は全周で施してるだろうな…。
もちろん前述の通り貫通力は破片より砲弾の方が上です。砲弾はタングステンや劣化ウランを使っています。
宇宙では環境汚染を気にせずに劣化ウランも使い放題。元から放射線だらけの世界ですから。
話を戻します。
同じ事が船体の爆発にもいえます。爆弾は爆発する瞬間に、その威力を完璧に発揮するためには密閉されている必要があります。
もし隙間が開いていたらそこから大半のエネルギーが逃げてしまいます。
そして戦艦が爆発するような状況……つまり内部に何かが飛び込んでくるって事は…。
仮に大爆発が起こったとしても、大穴の開いた船体はある程度原型を止めていると思いますよ。当然破片のエネルギーも限定されます。
だいたい戦史上、そんなに派手に爆発した艦なんてありましたか。今でもよく海底に沈んだ艦がテレビにでたりしているじゃないですか。
もちろん艦自体も互いに危害を与えないように距離をとっています。例え破片のエネルギーが変わらなくても、拡散する事で単位面積あたりのエネルギーは小さくなります。
最近じゃ某潜水艦映画で密集していた艦隊が敵の攻撃で自爆した例がありましたが……。
敵の知能指数を下げるのは……一番簡単な一発逆転するための方法ですよね。
もちろん種シリーズも………。
さて、次の問題、レールガンなどの速度ですね。
理屈の上では亜光速までだせるとか。
さて、問題は本当に亜光速まで出ているのか。
理屈の上では出せるといっても、実際には出せるとは限りません。
また出せたとしても効率の問題があります。一発亜光速弾を発射しても、それで打ち止め、あるいは5分に一回では意味がありません。
大口径だけど撃てない。ほとんど撃てない。
たしかドイツのシュトゥルムティーゲルの380o臼砲は装弾数が10発にもみたなかったですよね。、
そうですね。ただ威力だけでなく、バランスが攻撃手段には求められるのです。
この点で優れたシステム、MLRSの優れた点はまさにここ、強力な砲弾を短時間に多量に送り込めることにあります。
さて、レールガンの続きです。 もしレールガンや陽電子砲が百発百中……とまではいかなくても90%くらいなら戦闘はあっという間に終わります。
単位時間あたりの火力、つまり数が多い方があっという間に勝利しておしまいです。MSなど活躍する余地もありません。
でも実際にはそうななっていませんよね。これには色々な問題が考えられます。
砲を当てるために必要手順から考えてみましょう。
まず撃つ前です。
1・敵を見付ける事
2・敵との距離を測ること
3・敵の速度と方向を知る事
ココで問題なのは2・3ですか。
レーダーが当てにならない状況では敵の距離を正確に知るためには、相手の大きさから予測をつけるですか。
レーザーで観測という手もない事はないですが。速度と方向も同じように困難ですね。
4・砲の速度から相手の未来到達点を調べる
これは相手が加速したり方向を変えたら当たりませんね。
5・実際に砲の狙いを付ける。
当然この間にも敵は動きますな
6・実際に撃つ
もちろん撃った弾も狙った場所からぶれる可能性がありますな。
超砲身砲は特に遠距離での信頼性が低い。連射したらなおさらだ。
砲戦距離が実際にどの程度かはわかりません。
しかし仮に100kmとすると例え砲のブレが0.01度だったとしても着弾点は1km以上ずれます。
相手が止まっていたら撃ち続ければよいのですが動いているとそうはいきません。
実際にあまり命中率がよろしくない事を考えると、色々と問題はあるのでしょう。
速度も亜光速とまでは出ていない可能性も十分にあります。
出すのが可能と、それが使えるかは違いますからな。
さて、このような他にももう一つ。実際にどれだけ主砲をぶち込んだら艦を無力化できるのか。
大天使だと全長は420メートルあります。
一方の弾丸は220ミリです。
宇宙戦艦は地上と同じような形状をしています。これによって敵の弾が大半が正面からぶつかることになります。
結果的に正面装甲が厚くなり、防御力もあがります。戦闘するには有利な形ですね。
宇宙船としては球状が優れていても、戦闘艦としては葉巻形のほうが優れています。実際に船にしても航空機にしても、軍と民間では形状が異なるでしょう。
あと、艦の装甲自体も一層ではなく多層です。こわれたら困る場所は装甲が幾重にも施されています。
でも側面をつかれたどうするんですか。
そうならない為の戦術ですよ。
実際に戦車の側面や後面が弱いからといっても、それを正面装甲レベルにする事はありません。
弱点を過剰防護するよりも、ソフトウェアレベルで補う方が効率がよいのなら、そうするのが兵器であり戦争でしょう。
あと、一応言っておきますが、ソフトウェアと個人技能は一緒ではありません。
続きです。
また魚雷のように相手の腹に穴を開けて浸水させる事もできません。
動力も核融合、かりに何か起こっても核爆発が起こることはまずありません。
宇宙船艦は本当に無力化するのが大変です。
仮に戦艦の主砲だろうとも何十発も撃ち込まなくては無力化できないことは確かです。
MSならさらに大変です。
このように攻防共にやはり宇宙船艦は優れた存在だといえるでしょう。
仮にこの点に亜光速弾が実装されたとしたらなおさらです。
どれも電力に威力、弾数、発射速度を依存します。となったら発電量の大きい戦艦が勝ちます。逆にバッテリーのMSは論外です。
なんか戦艦万歳な結論だな……。
ですが実際には色々とあるのです。
次回は今度こそ空母の話です。
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撤退