なぜなにデスティニー
今回は母艦の話です。
ガンダムの世界じゃ完全な母艦は少数派ですよね。ドロスとかですか…。
少数派である母艦はその性質上他の戦闘艦とは異なります。よって一話全部を使用して話をしましょう。
まあ第一に敵と戦う事自体が目的じゃないですからね。自己満足軍人が特攻したりしましたけど…。
その特攻。普通にやっていたら特攻なんてやりたくても出来ないんですよね。
艦載機って普通は数百キロ単位で航続距離を持っていますよね。しかもあの戦いでは敵の位置がわかっています。 どうして敵の目の前で発艦させる必要があったんでしょうか。
艦が画面に映っていないといけないって思う人がいるからです。
実際にそういったツッコミをもらいました。
………。
MSを運用しようと思ったら色々な設備が必要です。それは前回に書いたとおりです。その事を考えると普通の艦にMSを載せるのは物凄く効率が悪いです。
大きさの大小に関わらず専用艦を作ったほうがいいです。しかも小型艦になればなるほど母艦以外の能力を持たせるのが難しくなってきます。
小さければ小さいほど兵器は不利ですからね。
逆に大きければ大きいほど効率はよいです。それぞれの設備が大きくなり、回転率などがあがります。エンジン出力あたりの効率がよくなるのです。 また、予備MSなども搭載する余裕も出てくる事でしょう。
今はパイロット専用機って否定されていますよね。機体が使えなかったら出撃できなくなる。 その逆もありえる。パイロットと機体を上手くスケジュール管理して使うのが基本です。
まさかパイロットを一度に全部出撃させてばかりとか思っている人、いませんよね。過労死させる気ですか?
まあそれはよいとして。逆にMSを小艦艇に乗せる必要がある場合も考えて見ましょう。
そこで以前の艦種の巡洋艦を思い出してください。
何にでも使える便利屋さんですな。
そう、便利なんですよ。そして確かに少数だろうがMSを持っていれば役に立つ時もあります。
もし小規模な艦隊を組んで旗艦を巡洋艦にすれば常にMSを持ち運ぶ事ができます。もちろん理想から言えば護衛空母があるのが理想ですが。
そして正規空母を伴うような作戦はそうそうありません。戦艦と一緒に主力として構えていないといけません。
とすると使い勝手のよい艦が戦況を作用すると。
そうですね。特に戦争なんて地味な作業や小規模な作戦の繰り返しが基本です。
でも待ってください。そもそもMSに多くを期待するなら、戦艦クラスの艦は必要ないんじゃ?
それはアレですよ。戦争が始まるまでは実際にMSがどれだけ戦力として考えられるか未知数だからです。
万が一にでもMSが期待したほどの働きをしなかったとしたら大変なことになります。
それに戦艦の数は政治の道具にもなりますから。第一次大戦後の建艦競争を見ていればわかるでしょう。
逆に政治的道具にならない陸軍の装備更新はあまりすすみませんでした。
数があれば多数の作戦を同時に展開できる。逆になければば無理やりにでも決戦に持ち込まないといけないか。
あくまでもMSを持ち運ぶ事を最重要にしたらの話ですが。ですから戦艦ミネルバってどうしてMS積んでいるのか問い詰めたいのは変わりません。
いいですか、艦もMSも同じ土俵で戦わなくて張らない宇宙戦において、MSの存在意義は基本的に手数を増やす点にあります。
宇宙戦闘に最低限の機能を積み込んだ、安い兵器を大量に揃えることによって、攻撃の数を増やす。
これが宇宙におけるMSの存在意義です。ともかく持てるだけのMSを用意する事が戦闘の鉄則です。少数では絶対に役に立ちません。
数が命のMSなにに、積める数もたかだた数機…。
ただ、アークエンジェルに関しては多少同情の余地もあります。
何せあの時期の連合は色々と大変でした。また、モルゲンレーテにしてもマトモな空母開発技術があるわけでもありません。
ここで本格的な空母を作って 失敗しました!! じゃ話にもなりません。
となればとりあえず作り慣れている戦艦に母艦機能も持たせる事で完全失敗は防いだのでしょう。
逆にザフトの艦がなぜMSを搭載してばかりいるのかを考えてみます。
これは悪い意味では艦の数が少ないのが問題なのです。
数が少ないならよりいっそう効率のよい兵器を作ったほうがよいのでは。
そこはですね、ザフトの主任務が防衛にある事を考えてみればよいんです。
GA隊と同じですね。
前回になぜ戦闘艦が重要なのかは説明しましたよね。
MSと艦では戦闘範囲が同じだからですね。
その通りです。逆に言えば、MSを何とかして戦場へ持っていけたら空母は必要ないんです。
そんなあたり前の事を言われても。
これは極めて重要な事です。
ザフトの大決戦は守る側でおきます。となれば自分の陣地に近いところでの戦いとなり、基地MSも使用できるんです。
もちろん運ぶ必要もあるでしょうが、その場で戦う事だけを考えたら空母じゃなくて輸送艦で無理やり運ぶ手もあります。 これで軍として任務が果たせる。金のかかる正規空母を作らなくてもいいんです。
もしMSが1の価格で2の戦力を出せるとしたら、基地のMSは相当の戦力になります。
空母は高いですからね……。
空母を削ることによって多数のMSと基地を建設できます。
空母そのものは戦闘能力としては数えません。空母は載せているMSの数が全てですから。
となれば空母を作らなくてはならない連合より数量をそろえる手間で数段有利になります。
ちょっと待ちなさいよ!!
何ですか、話がガンダムから兵器全般に移って以来口数がめっきり減った真琴さん。
よ、余計な事いわないでよ!!
そんな事より、空母がなくてもMSを運べるなら、別に普通の戦艦にもMSを載せてもいいじゃないの!
簡単に運べるんだから!!
これは拠点から近い場所で戦うからできる事なのですよ。
その場で戦って、最悪壊れたりしても基地がすぐ傍にあるような所で戦うから出来る事なんです。
人間にしてみたら、これは何もない箱でどこかへ運ばれるような事です。
トイレにしても食事にしても風呂にしても他の艦に出向いて行わなくてはならない。そんな事を月単位で行う事はできません。
しかしそれが二泊三日程度なら何とかなります。しかもその気になればすぐに家に帰ったり医者にいけるような距離ならなおさらです。
防衛だからできる事で、遠征では不可能です。
さて気を取り直して、残りの艦の話です。言ったとおり軍は主任務以外の様々の行動もこなさなくてはなりません。その為にたくさんの艦が必要です。
しかしザフトには相対的に十分な数の艦がない。となるとある艦をより効率よく使う必要があります。 するとここでも空母が高い事が問題なのです。
つまり安い艦に性能を犠牲にしてでも無理やりMSを載せられる艦を増やしたと。こうすればあらゆる任務にMSを持っていける。
ええ、ですからザフトのMS搭載能力はあまり褒められた物じゃないと思いますよ。なにしろ効率第一で無理やり詰め込んでいるでしょうから。
しかしコレはザフトが戦闘能力の大半をMSに依存するという方針もあると思われます。艦は割り切って作って大好きな個人技に任せたMSを主力にすると。
個人的神業に頼るなら確かに悪くないのかもしれません…近代戦の本心に真っ向から立ち向かってますが。
パイロットが減ったらお終いだな。しかも仕事もキツイだろう…。
しかもここで大きな疑問が残ります。
MSつくるだけの資源と金で、艦を作った方が効率が良いのではないのか?
MSは単品では役に立たず、必ず運用手段が必要になります。しかし艦は、宇宙戦闘では艦の存在が前提になっているので、かならず後方も存在します。
艦の性能もあれですから。10の大きさの艦に普通だったら10の能力を積める。
しかしここでは10の大きさの艦に3の母艦能力と3の戦闘艦能力を積んだような物ですからね。
MSが1機が2の戦闘力を持って初めて意味がある。しかもMSだって只じゃありません。 個人的神業・・・・・を発揮して数以上の事をやってくれないと負けるでしょう。
本当に近代兵器ですか?
しかも酷使されれば酷使されるほどパイロットの消耗率もあがる……。
ルフトヴァッフェかよ……。352機撃墜のパイロットも出てくるかも。
もっとも個人技馬鹿集団まりのザフトパイロット、戦術的戦法で勝利を収めたハルトマンを一緒にするのは失礼だが…。
結局最後まで編隊の一つもマトモに機能してなかったぞ。
余談ですが、ハルトマンも初陣では随分と酷い失態を犯したようです。
キラのような最初から大活躍する天才は胡散臭いですね。
あいつは存在そのものが胡散臭いです。
これは全体的に言えることなんですが、先輩が後輩に実戦で物を教えることがないんですよね。
実戦経験豊かな先輩の尻に付いたりしながら実戦を学んでいく。また罵倒されて未熟を思い知らされる。
大空のサムライなんかじゃまさにそんな描写がありました。
キラを罵倒するなんて嫁が許すわけがないですよ。
ロクに怒鳴られたり指導されたりした経験がないから、シンやキラのような増長した問題児が生まれてしまうんですよ。
こういった奴らは当然後輩の指導も上手くいかない、できない、やろうとしない、心情を理解できない。
技術を伝えられないし組織人としての適性もないから戦争が終わったらポイです。
アムロが軍に残って後輩の指導などもできたのは、やはり今は亡きブライトさんにしっかりと教育されたのが大きいですよ
そのブライトさんだって新人だったわけで。本当に優秀で戦闘に貢献したのはブライトさんで間違いないだろう。。
良くも悪くも人間下積みが人格を形成しますな…。
下積みを積んだ天才、その中でも二次元キャラならスラムダンクの桜木あたりが一番ですね。
アレは自称天才ながら、本当に天才レベルで成長しましたからね。
最後の方だと安西先生を震わせていましたし。
きちんと練習して、出来る事はできるが、出来ない事はできない。
苦労して、苦悩して、周りに怒られたり支えられたり。
さすがに大人気なのも納得です。才能だけのキラとは全く別次元の存在ですね。
本当に、種は下積みキャラがいないですよね…説得力のある。
下積みで苦労をしているはずのアスランがせめてシンの教育係をやるべきだったのですが…。
何しろ彼はゲスト扱いで、微妙にそのような発言は難しい。しかも裏切り者ですから……。
あとはキラきゅんにかまけて実績で下を従わせるだけのオーラを纏えなかったのあるだろう。
その意味ではハイネ西川が生きていればシンはもう少しマトモな軍歴を歩めたかもしれません。
たしかに彼は個人技型のパイロットで指揮官としては微妙そうでしたが、ザフト全体がそうであるのですから仕方がありません。
ザフト軍人の教官としては十分以上の人物だったでしょう。
ハイネ西川は技量的にも人格的にも慕われていましたからね。
軽いようでもアスランにやったようにキチンと締めるところは締めていました。
後輩指導に殆ど興味がなかったフラガ少佐よりもずっと優秀だったろうに。
本当に惜しい奴を失った……。何でゲストキャラにあんな美味しい奴をもってくるんだよ…。
話がそれましたね。
結局艦がないせいで、より効率の悪い艦の構成にしないといけないという哀しい事態になってしまったんです。
一方の連合は、逆に艦載機に頼る部分が小さかったのが原因でしょう。
艦載機に期待してないから空母を持たない。当然艦載機の重要性がましてもいきなりは空母を作れない。しかし戦力は今すぐにでも必要。
しかたがないから造りなれた既存の艦に無理やりMSを詰め込むと。
貧乏だったり追い詰められている方が、より効率の悪い事を強いられて悪循環するのですよ…。
戦争において主導権を握る事がどれだけ重要かわかりますね。
次の戦争でも同じ構成でしたよ。
そりゃ戦争が終わったばっかりで艦を新造するようなお金はないでしょう。ミネルバの方が異常なんですよ。せめてZ並にもう少し技術が発達、経済復興するだけの時間が欲しかったですね。
なお、ザフトが種死で空母を持っていた事は議長が侵攻作戦でも考えていたのでしょう。拠点攻撃などは空母が非常に役立ちます。
何というか…そんな建造してりゃ平和が続くと思う方がどうかしているな。
ザフトの国民は自国の政治家が何をやっているかなんて気にしませんからね…。議長はやりたい放題だったでしょう。
その結晶があの正規空母だったわけです……。
シビリアンコントロールも議会が軍と密接に繋がっていたら意味がないな……。
今回のお話で分かってもらえたと思いますが、MSとは物量で劣るだろうザフトが作り出した特有の兵器といえるでしょう。
そりゃ近代兵器のもつ特性を排除した兵器ですからね……。普通は作らん。
その、今までMSの事を、これが近代兵器か?と嘆いたのも当然のことなんです。
MSは基本的に手数を増やすための兵器であり、兵器として絶対的に優れている事はありません。あれば便利ですが、なくても何とかなります。
それはMSには航空機ほどの絶対的な優位性がないからです。あくまでも小さくて動きの良い、しかし航続距離のない艦程度の物です。
しかしそこにナチュラル以上の能力をもった改造人間が乗る事によって多大な戦闘力を発揮します。
MSとは戦力で劣るザフトが100の戦力を200として活用するために開発した特殊兵器なのです。
ですから彼らだけがもつ特有の能力「個人技」を極限にまで利用する事を求める珍妙な非近代兵器を主力としたのです。
艦にしてもそれを中心にして構成されているのも当然だったのです。でないと勝てないと考えたのですから。
それに巻き込まれてMSを持つようになったナチュラルこそいい面の皮ですな……。
そう、いい面の皮です。そしてそれに反省したナチュラルも黙ってはいなかったのです。
ですが次回はそれは関係なしにMSと艦の戦闘についてのお話です。
戻る  次へ

撤退