ビッグサイト攻略戦

   

 

   

俺と舞が本陣に帰ってからしばらく後。何人もの将軍が集まって論議をしている。どうやら敵の最大の拠点となっている要塞ビッグサイトをどうやって攻め落とすかでもめているようだ。確かに重要な拠点だな。もしも追いだされたら行くところが無くなるからな。だから間違っても火炎瓶など持ってこないように。

「祐一ビッグサイトって何?」

「コミケやるところだ…(まあ別にそれだけではないがこれが俺たちには一番わかりやすいだろう)」

「GMがたくさんいるところだね」

「何故GMが?」

「だってビームサーベルを一本背中に装備してる人がいるよー。ビームサーベル一本はGMだよー」

「あれはビームサーベルじゃなくてポスターだ。そういう見方するなら俺にはアレがキャノン系のMS(ジムキャノン・ゲルググキャノン・ギャンキャノン・ザクキャノン等 ガンキャノンは二本なので却下)に見える気がするんだが。…それに夏二日目や冬初日はそ んなにいない。女性がメインの日はわりかし平穏だ…企業ブース以外はな…」  

俺たちがバカ話している間にも話が続くが結論は一向にでようとしない。そんな中将軍の一人が佐祐理さんに声をかけた。

「どうですか倉田さん。さすがのあなたでも今回はどうにもなりませんか?」  

言った本人は軽い気持ちだったんだろうが意外な答えが返ってきた。

「佐祐理は頼まれたらできますよ」

「え?」

「できますよ」  

…だったら最初から言えばいいのに。どうにもタイミングを狙っていたように見えて仕方が無いような…。  

そして他の将軍はそれが気に食わないのか佐祐理さんに食ってかかっていく。しかし王様の一言で場は静まる。

「本当か」

「鷹の団千年の歴史に敗北の二文字はありません」  

…佐祐理さん…それはどこか格闘技の話じゃ…だいたい千年って。しかしこれはたいした問題ではなかった。あの伝説の

Sのゲーム

 

里見の謎で 英雄は後からやってくる

   

というセリフを言うシーンがあったが、このときもそうだった。そう悪夢は後からやってきたんだ…。

「鷹の団のオオオオオオオオ

戦闘力はァアアアアアアアア

世界一イイイイイイイイイ!」  

母さん… ぼくあたまが ヘンになっちゃったよぉ…  

あの佐祐理さんがこんなセリフを……言うわけが無い。きっと俺の頭がいかれたに違いない。

「しんぱい入らないよ祐一。この本じゃどうと言うことは無いよ」  

そのセリフは…。

「そんな有名な誤植で慰められてもうれしかないぞ名雪」  

いくらなんでも はいらない を 入らない と間違えないだろう。まさにクソゲーキングの名にふさわしい。  

しかし王様はあっさりと出撃を許可して鷹の団がビッグサイト攻略にあたることになった。実績って大切だな。  

そして鷹の団の本陣。舞は原作どおりに仲間内で博打をしている。ただし丁半賭博ではなく麻雀だったが。そしてそこに俺が尋ねてきて舞に鷹の団がビッグサイト攻略にあたることを説明した。しかし何故か博打をしている場所は畳を引いた和風の部屋だ。しかも日本酒と風鈴が。これはバイオ戦士ダンか。

「ビッグサイト…大丈夫だ祐一。どこだって佐祐理がやるなら負けるわけ無い。…あがってる…天和」  

舞は俺に答えながら麻雀をしている。しかし今の手の動きは…つばめ返し。こいつ…玄人か。

「うぐぅ。こんなの無いよ。オール伏せ牌で勝負だ」  

ちなみにこのときの面子は舞、栞、あゆ、天野だ。そして第二局が始まった直後…。いきなり舞があゆの指をつかんで折った。

「なっなんだ?舞?なぜいきなりあゆの指をへし折った!」

「言ったはず…イカサマは見のがさないと…」

「えっ!?イカサマだって」  

よく見るとあゆはすでに天和ができていた。これは…。

「ひ、ひどい…指を折るなんて」

「慈悲深い…指を切断しなかっただけ」

「…………グッド。さすがだね…。イカサマは心理的盲天をつくこと…目が良いだけでイカサマはわからないよ。ボクのつみ込みを見破るなんて…みくびっていたようだね。どんな相手でもなめたらいけないという教訓として反省するよ。この指はその罰として受け入れるよ。全身全霊をそそいでこのゲームに挑むよ舞さん」  

お前ら魂の取り合いでもしてるのか…。って言うか何故伏せ牌でつみ込みができるんだ。ジョジョみたいにイカサマの説明してくれよ。ガンパイでもやったのか?しかもあれだけ二人で盛り上がっておきながら最終的にはガンパイを使う栞がトップだった。かなり吐血していたが。

「舞…話続けていいか」  

そのあと俺は舞にあの香里が敵軍司令官になっており、あのビッグサイトに駐屯している事を説明した。

 

そしてお約束のごとく場面が切り替わりビッグサイト内部がでてくる。なんて見慣れた風景なんだろう。その見慣れた廊下を北川が歩いている。生きていたのか。

「よくご無事で」

「当たり前だ。不死身の智将北川と言わしめたこの俺がそう簡単にくたばるか。戦いはこの一戦で終わりではないのだ。考えてみろ我々が用意した兵の数を。美坂はあと十年は戦える」

恥将の間違いでは…。まあ不死身は認めるが…。しかもセリフがマ・クベ…。この本マ・クベの出現率高すぎ。

「北川家に七百年に渡り伝えられし秘技 修復自在の術 があればあの程度の事どうという事はない」  

そんな技があったのか…。言っちゃ悪いが…死んだ方がこの先楽できると思うよ…マジで。

「随分やられたな北川潤」

「これは…みちる将軍閣下」

そこにはあのAIRの人気キャラみちるが立っていた。北川よりずっと小さいのに威厳がかんじられ、バックにはドドドドドドドドドドと効果音が鳴っている。この時点で北川との格の違いがわかる。

「おまえは一人逃げ帰ってきた情けない奴だ」

「違うのですみちる閣下」

「にょわっ、言語道断」  

叫んでいきなり持っていた槍(よかったナギナタじゃなくて)で北川に寸止めをくらわす。

「おまえはこの会場でじっとしてろ。あとはみちるがやる」  

北川はそのまま逃げ帰る事に。情けない。AIRにこのような物言いを許すとは。カノンに対する冒涜である。

「祐一。なにガトー少佐やってるの」

「気にするな。なんとなくな。別にAIRが嫌いなわけじゃない」  

その後みちるは香里のいる部屋に入る。

「相変わらず厳しいのね」

「バカにはアレぐらいでちょうどいいのだ」

「ところで…戦の前に一つあなたに言っておくわ。鷹の団団長佐祐理を生かしたまま私の前につれてくること」

「なんでみちるがそんな事をしなきゃならないんだ」

「総督命令よ。いいわね」

「にょわっ。むかつくー」  

諦めろ。この本の摂理にはだれも逆らえない…。俺が味わった苦汁に比べれば…。出番いらないから平穏をくれ。  

しかしそんな俺のこ・こ・ろの叫びを無視して話は進んでいく。場面は一日過ぎて鷹の団がビッグサイトの前に陣をしいた状態である。しかし陣を張った場所は後ろが海の不利な地形である。  

それをビッグサイトから香里が眺めている。

「ふふ…倉田佐祐理か。まさか再び会えることになるなんて。何て運がいいのかしら。必ず再び手に入れて見せるわ」  

見てて怖いよ香里…。  

再び鷹の団本陣。

「傷は大丈夫ですか舞」

「問題ない」

「ではそろそろ始めましょうか」  

戦いが始まろうとしている。

「抜刀!第一陣出撃してください」  

約二千の兵が敵の本陣めざして突っ込んでいく。

「こっちも突撃―」  

みちるも兵に指示をだす。そしてお互いの兵がぶつかりだした。

「中央突破でみちるを狙うつもりか」  

鷹の団の先頭にいた舞がみちるのところまでたどり着き剣を振るう。しかしそれはみちるの兜のツノを切り落としただけだった。当然ツノとは中隊長機についているアレだ。そのまま先頭を続けたかっただろうが敵の軍勢も加勢にくわわり鷹の団はみちるをとらえられないでいた。そして勢いを失って本陣まで後退していった。  

香里はビッグサイトで戦況を眺めている。

「圧倒的じゃないの。わが軍は」  

…香織の奴…何で自称IQ参百のふじびたい野郎の台詞を。まったく姉妹そろってジオニストか…。

「祐一…」  

その瞬間名雪が俺に話しかけてきた。

「何だ名雪うおっ」  

見るとケロピーデスサイズがビームサイズで俺に切りかかってきた。俺はなんとか直撃をかわすことができたがもみあげを切り落とされてしまった。自慢のもみあげだったのに。

「何しやがる」

「祐一が総帥の悪口をいうからだよー。いけーケロピ―」

「そのミニ四駆に命令するような口調はやめろ…」  

名雪…お前もジオニストだったのか(いまさらヌイグルミが襲い掛かってきたぐらいでは驚かない)。

ケロピ―はどんどんビームサイズを繰り出してくるが、俺はなんとか捕獲することに成功した。

「このままこいつを赤インクに浸してシャア専用にしてやる。それが嫌ならこいつを黙らせろ名雪」  

捕まえてはいるが激しく暴れられてたまらん。ちなみに捕まえ方はスネークと同じく首をしめて盾にするやりかただ。このままだと首を折って殺さない限り逃げられてしまう。それはまずい。

「まだだよ。ケロピ―、バスターシールドだ」  

瞬間ケロピーの手についていた盾が発射され俺に直撃した。

「げぼばー。なにしやがる南斗水鳥拳」

「ケロピ―!」  

怒った俺は南斗水鳥拳でケロピ―の首を切り落としてしまった。

「貴様自慢のケロピ―!首ィ落としてくびり殺してやったぞ?」

「首を落とした?それだけですか」

「な…に!?」  

今まで黙っていた秋子さんが急に喋りだす。

「あなたに勝ち目は無いですよ祐一さん。おとなしく名雪から手を引いた方が身のためですよ」

「何をバカないま俺は今から名雪に」  

子供のけんかに手を出す気か、秋子さん。

「なら早くすることですね。モタモタしているとくびり殺したはずの者がよみがえりますよ」  

するとケロピーが無数のこうもりに変身して一箇所に集まっていく。

「うおおッ」

「首を切った?心臓をついた?そこいらのヌイグルミと彼を一緒にしないでください。そんなモノでは壊れません」  

こうもりがだんだん一つの形になり始めた。

「彼は水瀬一族が百年かけて栄々と作り上げた最強のヌイグルミ。ケロピーデスサイズ」  

そしてこうもりは遂にケロピーをつくりあげた。その顔は笑っている

「ケロピー」

「さあどうします祐一さん」

「なる程…これでは今の技では殺しきれん」  

…そのあと俺はケロピ―にボコボコにされました…。生意気言ってすみません。わが生涯最強の敵がまたひとり!!

「あ、ラオウさまの台詞だ」

「ラオウではない!拳王だ!」  

しかし!くっ!!ジオン!ジオン!ジオン!どいつもこいつもジオン!  

なぜだ!なぜジオンを認めて連邦を認めないんだ!

「祐一。その台詞はアミバだよー」

「やかましい。俺は天才だ!」

「やられ役の癖に…」  

…そんなはっきりいわんでも。

「地球は天才を必要としているんだ」

「それはシロッコだよー」

「黙れ!落ちろカトンボ」

「落ちるのはコロニーだよ」  

…間違ってはいないな。ブリティッシュ作戦か…。とりあえずザクに核武装させてガトー少佐を乗せるか。

「ジオンはムンゾに帰れ。俺はジャブローに帰る」  

「エゴだよー、それは―」  

その台詞を間延びした声で言わないでくれ。

「祐一、だいたいティターンズのどこがいいの?」  

名雪、お前はZ派だったのか。

「もうやめだ。話が進まん」

「そんなー」

「天帝はお怒りだよー」  

まあ北斗ならほっといてもいいか。しかし天帝って誰だ?やっぱり秋子さんか?まあいいか。  

俺たちがバカな事やっている間にも本編の話は進んでおり。佐祐理さんを確保するために香里が前線にでてきたのだ。

「何をしてるのみちる。早く追いなさい」

「なんだとー」

「敵大将の倉田佐祐理を生きたまま捕らえなさい。その代わり捕らえた人にはメインキャラ昇進を約束しましょう」

お前にそんな権限あるのか…。しかし疑う事を知らない連中は勢いがつき。鷹の団を追い始めた。その数およそ三万。鷹の団はわずか五千だ。

「佐祐理…命令を…」  

舞が促すと佐祐理さんが全軍に命令を出す。

「逃げも隠れもせず正面から打って出ろ。全ての障害はただ進み 押し潰し 粉砕しろ。サーチアンドデストロイ!サーチアンドデストロイだ!我々の邪魔をするあらゆる勢力は叩いて潰せ!!」  

そして全軍が敵と戦闘に入る…。  

しかし佐祐理さん…まるでハマーン…じゃなかったインテグラのようだ。と言うかそのもの…どんどん佐祐理さんが壊れていく…。  

そして同時刻ビッグサイト正門前。一つの騎馬隊が正門に近づいていた。見るとそれは俺が率いる鷹の団千騎だった。

「突入!」

命令と同時に騎馬がビッグサイトの内部に侵入していく。入場の時は走ったら駄目だろうが!

「コスプレ広場と正門前を抑えるんだ。西館、東館には目もくれるな!」  

そして兵がコスプレ広場に続く階段を登ると一人の男が立ちふさがってきた。

「フフフフ ハハハハハ ハーハッハハ」  

庵三段笑いをしながら登場してきたのは北川だった。

「またお前か…ほんとゴキブリ並みのしぶとさだな」  

同感。今回北川の出番多すぎだ。

「きさまの考えなどお見通しだ。この時のためにシャッフル同盟軍団を要塞内に残しておいたのだ。かかれ!」  

すると突然内部から大量の兵が現れた。これはまずいぞ。

「さあこい相沢。今日こそはお前を俺のものにしてやる」

「チッ!」 

北川は俺に向かって襲い掛かってくる。しかし俺はそれを簡単に迎撃する。北川はめげずに何回もかかってくるが結果は同じである。

「な…なぜだ?前は俺に手も足も出なかったのに」

「あの時は体調が万全ではなかったんだよ。でなければ主役が脇役に負けるか!敵は少数だ一気に押し切れ」  

すると味方は士気があがり敵を圧倒していく。

「かくなるうえは…許してください。なにとぞ命だけはお助けを」  

…なんて情けない奴だ…。どうせ殺しても死なんだろ。

「ま、まあいいだろう」  

いいのか。どうせ許しても女にもてない嫉妬深い竜騎士カインみたいにまた裏切られるぞ。

「と見せかけてオラァ!」  

北川は懐に隠していたボーガンで俺を撃つ。

「北川家に千年に渡り伝えられし剛弓狙撃術秘奥義ビューティーセレインアローだ。その矢には毒がぬってあるのだハハハ」  

何故矢が届くまでの短期間でそんなに喋れる…。

「如来活殺鬼掌返し」

「ほげえ」

「バカがテメェ見たいな二流の美形が…超絶ハンサムのこの相沢祐一様に歯が立つと思ってんのか」  

北川の余裕とうらはらに俺は矢を取って北川に返した。

「そんな…原作では当ったのに…なら連射!フハハハこれなら返せまい」

「アホが」

「うぎゃあー」  

何と俺は手近にいた敵兵をつかんで盾にしやがった

「きっ、汚い真似を」

「フハハハハハァ!あほう!『卑劣』と言え より格調高く!この脇役が」

「うぅ」

「残忍で 超力強く 女が股を濡らす程のハンサム!」  

…男相手には無敵だな、俺。

「いいか北川。覚えておけ」  

一呼吸おいて説明を始める。なんか今まで一番輝いて見えるぞ…俺。

「男の戦いにおける唯一不変の法則…」  

なぜかポーズをつける俺。

「それは!ブ男の筋肉ダルマは絶対に女にもてて頭のきれるスマートでハンサムな主人公に勝てないと言う事だ!!」  

さらにポーズをつける俺。

「お前の死はその顔で現れた時すでに決まっていた…」  

きまってるぞ俺。本当今まで一番輝いてるよ。主人公はこうでないと。最高だ。超絶美形。

「そんなバカな…」

「三巻のために編み出した剣術…今キサマに使おう」  

新必殺技まであるのか。最高だよ。ビバ主人公。

「オンバザラダラマキリクソワカ」  

この真言はまさか…。

「やめてー」

「虚空剣」  

使う必殺技はマイナーなのね。でもかっこいいぞ!

「たすけてー愛してるー」  

北川がどんどん空間の割れ目に飲み込まれていく。

「虚空に消えろ」  

北川は消えてなくなった。

「フッ」  

そして最後に当然のごとくポーズをつけて「フッ」と鼻で笑う。二流の半端ブ男北川には許されない行為だ。北川の死のよって勢いに乗った祐一軍はそのままビッグサイトの正門、コスプレ広場を占拠した。  

一方その少し前の鷹の団本陣。みちると舞が一騎打ちをしている。その戦いはすさまじく周りが近づけずにいた。互角の勝負が続くかに見えた瞬間…高い音を立てて舞の剣が折れた。

「舞!」

「ふっふっふ。みちるの勝ちだな」  

やばいぞ舞。

「だだだだだだだ誰か舞にバズーカを!ああ!もうハンドガンとナイフ以外ならなんでもいいです」  

佐祐理さん。それはまずいでしょ。

「倉田さん。落ち着いてください」

「佐祐理があせってるですって。佐祐理は冷静です」  

絶対あせってるよ佐祐理さん。

「アンキモ、アンキモ、アンキモ!!」  

頼むから落ち着いて佐祐理さん。一時の感情に流されて大局を見失うようでは指揮官は務まりません!!  

そんな佐祐理さんはいいとして問題は舞だ。舞は腰にさしていたナイフを構えている。駄目だ舞。そんなスーパーアラビアンの主人公が持っているようなナイフじゃ対抗できない。そのナイフはステージクリアの時にしか使えないぞ。  

舞もそれがわかっているのかあせりが見える。しかしそんな瞬間舞の目の前に剣が投げられてきた。それはガンダムサンドロックもっているヒートショーテルだった。

「何でガンダムサンドロックなんだ?」

「祐一、剣を投げるのはサンドロックだけだよー」

「別にガンダムにこだわる必要も無かろう」

「でもそれだとアンデルセン神父の持っている剣になっちゃうよ」

「それは形状的にまずいな」

あれじゃ斬りあいは無理だろうな。

「うん。それに他にはシルバーチャリオッツや雷泥・ザ・ブレードとかの剣になっちゃうよ」

「どっちも投げるんじゃなくて剣先飛ばしてるだけだろうが」  

って、くだらない事を話している場合じゃない。舞はどうなった。さよなら、ボクのサンドロック。ってな具合になってないだろな。  

しかし俺の心配は無用のものだった。舞はヒートショーテルを素早く取ってみちるを倒していた。

「私にも…敵が見える」  

しかもニュータイプに覚醒していた。  

そしてそれと同時にビッグサイトに鷹の段の旗が掲げられる。俺の部隊が要塞を占拠した証を立てたのだ。それを見た香里軍は戦意喪失して一目散に逃げ出す。人望無かったんだな…香里。

「逃げるなー。私はまだここにいるのよー」  

掛け声虚しくどんどん兵が逃げていく。しかも逃げる連中に巻き込まれて落馬するしまつだ。ああ転落モードまっしぐら…。

「さ、佐祐理」

「お久しぶりです香里さん」  

香里の前には佐祐理さんが立ちふさがっていた。

「佐祐理さん…かつての誼よ…ここは見のがしてくれない?」  

しかし香里を見る佐祐理さんの目は冷たい。

「もしかして…?私を恨んでるの…?」

「あははー 恨んでなんていませよ香里さん」

「じゃあ…」

「佐祐理はあなたに対して何の感情もありません。佐祐理の歩く道端にたまたま香里さんという石ころが転がっていだけです…ただそれだけです」

「き…貴様…」  

瞬間、佐祐理さんが香里を剣で刺す。

「あはははー でも佐祐理はあなたの口から変な噂を振りまかれると困るんです」  

香里は完璧に絶命した。誰かと違って随分あっさりと死んでくれる。  

そして戦は鷹の団の完全勝利に終わった。

「祐一…おつかれ」

「舞か…動けないんだ。肩貸してくれ」

あんだけ楽勝に勝っといて何故動けん。慣れない事したからか?俺がそういうと舞は俺 に肩を貸してくれる。コスプレ広場からは下の広場が大きく見渡せる。そしてそこに佐祐理さんがいた。佐祐理さんは兵に囲まれ歓喜の声援をあびている。

「…すごいな…どんどん俺なんかが手の届かない存在になってきた」

「そんなこと無い…。いこう、佐祐理の所に」  

そういって二人は佐祐理さんの元へ向かっていった。しかしそんな鷹の団を丘から見ている一人の女がいた。あれは…。

「もうすぐ蝕がくる…魔王降臨もちかいわ」

あの不死の晴子だった。原作と同じく黒王のごとき大きな馬に乗っている。手にはヒートショーテルの片割れを持っている。先ほど舞に剣を投げたの晴子だったのだ。しかし何故?