お名前2

 

「お名前は?」

天野は真琴の頭を撫でながら、再びそう繰り返した。さっきのプリスキンは聞かなかったことにしたようだ。今度は真琴であってくれ。

「あうーっ…」

「ほら、頑張って。お名前は?」

根気よく質問を繰り返す天野。口調はずっと穏やかなままだった。あんなことがあった後なのに…。

「ほら、お名前は?」

「あう………でぃ…」

「でぃ……?」

真琴が何か答えようとする。天野の努力が今度こそ実をなした様だ。しかし今度は でぃ ?

「ディープ・スロートとでも名乗っておこう」

…このアマ!くびり殺してやろうか。

「………」

天野もあきれて声も出ないようだ…。

「いや、ミスターXと言っておこう」

「ミスターX?どうした、なぜ言い直すのです?」

天野…ほかにもツッコムべきところがあっただろ。

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